日曜日、大手町で開催された「頭痛フォーラム2019」に参加してきました。
昨年改訂された国際頭痛分類ICHD-3の主な変更点の解説や、頭痛とてんかんに纏わる興味深いお話を聞くことができました。ここ10年程の間に、様々な種類の新たな抗てんかん薬が市場に出回ってきております。いずれも神経伝達にかかわるイオンチャンネルや、神経伝達物質の効果を変化させることにより、神経細胞の過剰興奮を抑制し、てんかん発作に効果があるといわれております。実は、最近の片頭痛の研究において、家族性片麻痺性片頭痛などの患者で神経伝達に関係するイオンチャンネルの機能異常が解明されており、てんかんと片頭痛発症のメカニズムに共通点が見いだされてきております。今回のフォーラムの中では、てんかんと片頭痛を合併するケース、後頭葉てんかんと典型的片頭痛の前兆発作との違いなど、様々なお話を聞くことができました。慢性片頭痛の予防薬として、一部の抗てんかん薬が保険適応となっておりますが、今後さらに新しい抗てんかん薬が、片頭痛治療にも認められる時代が来るような印象を持ちました。